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松園と華麗なる女性画家たち展 ブロガー内覧会に参加して [アート]

特別展上村松園 生誕140年記念「松園と華麗なる女性画家たち」

会期:2015年4月18日(土)~6月21日(日)
※会期中一部展示替えあり
会場:山種美術館(東京都渋谷区)
公式サイト: http://www.yamatane-museum.jp/
休館日:月曜日(但し、5/4は開館、5/7は休館)

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内覧会に参加させて頂いたので遅ればせながら記事をアップいたします。
 ・記事掲載の写真は主催者の許可を頂いております

小説,映画にも取り上げられるようなドラマ的人生のイメージでも有名な上村松園ですが、日本画の世界で"特に男性には負けない"という意気込みで作品を描き、作品の為の研究や独自のこだわりに対する情熱を持ち続けて多くの傑作を残した人のようです。

今回の展示では山種美術館が(多分日本一の数)所蔵する全18点の松園作品と、女性初の帝室技芸員・野口小蘋の代表作(松園は2番目でこの称号の女性はたった二人)、幕末から明治大正昭和の激動期を生きた女性画家たちの作品が3大見どころとなっています。

山種美術館創立者・山崎種二氏と松園の関係はいわゆる芸術支援活動(パトロンということですね)を通じて親しいものだったそうで素晴らしいコレクションの理由を伺うことができました。

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 蛍 上村松園(38歳作) 山種美術館蔵

38歳から亡くなる前年(73歳)の作品まで鑑賞できるのですが、一貫して"女性目線での品格のある美人画"を描いた作者の心持ちが伝わってくるようです。
何の知識や情報もなくただ眺めても勿論美しい絵の数々です。でも解説を聞き、髪型や和服,装飾品絵具や技法,時代的なモチーフや季節の演出など押さえるポイントが増えると一層興味深さが増しました。

個人的には、30代での技術を高めようと隅々まで頑張って描いている作品も素敵と思いましたが、熟練になってからの空間を活かした構図やポーズの作品にため息が出てしまいました。

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 春風 上村松園(65歳作) 山種美術館蔵

松園は表装にもとてもこだわっていたそうで、オリジナルの布を作らせるなど、絵に負けず劣らず魅力的な表装が見られますので是非ご注目を。

女性画家たちのコーナーでは実践女子学園香雪記念資料館と山種美術館所蔵の作品が百花繚乱の勢いで競演しています。キャプションにそれぞれの画家の顔写真が掲載されているのも興味をそそります。

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 紅葉狩 九條武子 実践女子学園香雪記念資料館蔵

モデルで松園から絵の手ほどきも受けていた九條武子はやはり目を見張る超美人。歌人とあって歌を添えたこの作品も独特のセンスが光って見えました。
レッスン中のツーショット写真も展示されているのでお見逃しなく。

別室では帝室技芸員の大御所男性画家たちの珠玉の作品展示が待ち構えており見ごたえ十分です。

さて企画の度に大注目のオリジナル和菓子。
今回は「ひとひら」という春の舟遊びを題材にした池田蕉園〈春流〉からイメージされたものをチョイスしました。滑らかなあんの中に杏の酸味と食感が遊び心を添えている素敵なお菓子です。
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「華麗なる江戸の女性画家たち」展
実践女子学園香雪記念資料館(東京都渋谷区)
公式サイト: http://www.jissen.ac.jp/kosetsu/index.html
が同時開催中。
こちらも是非観覧したいと思います。


2015-06-06 10:31  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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