川村清雄2つの展覧会 [アート]
芸術の秋真っ盛り。空き時間を見つけてはせっせと通う日々なのですが、いかんせんブログに上げる時間がありません。何とか少しずつ頑張ろうと思います。
さて、先日のNHK日曜美術館「アートシーン」
http://www.nhk.or.jp/nichibi/art_scene/index.html
でも取り上げられた「川村清雄」の展覧会2つに行ってきましたのでレビューします。
まずは、江戸東京博物館で12月2日(日)まで開催中の
「維新の洋画家 川村清雄」展
えどはく開館20周年記念特別展だけあり、重厚で風格のある展覧会という印象でした。
そもそもえどはくの企画展は、歴史的人物や史実を扱えば他に類をみない充実感で、私もこれまで忘れられない展示をいくつも体験(?)してきました。
今回も素晴らしいラインナップの展示で、決してその期待を裏切らないものとなっています。
川村清雄という人物を描き出そうと試みた壮大な回顧展です。
ヴェネチア時代の師からの「日本趣味(日本的な美)を失うな」という教えを、ずっと大切に追い求めた画家の信念が、観覧を進める中で静かに深く伝わってくるようでした。
展示の目玉「形見の直垂(虫干)」「建国」は、緻密に書き込まれた多くの品々の存在感が圧倒的な迫力を放って目に飛び込んできます。
作品数が多いので感想を書くのも難しいのですが、学生時代の作品も友人に贈ったようなちょっと気楽な作品も、どれも知的で趣味が良いのには本当に驚いてしまいました。
実は今回内覧会という機会にご招待いただいたのですが、冒頭部分の展示資料に度肝を抜かれてしまいました。川村家があまりに名家なので、庶民には想像もつかないお家伝来の品々や清雄のへその緒(よく見えなかったけど)まであったりして、作品に入るまでにすでに別世界へトリップです。そして一緒に回る方々の中にはどうみてもやんごとなきご身分のお姿が。よくは聞こえなかったのですが、川村家の方の思い出話なぞなさっている!
スゴイですねぇ、内覧会。キュレーターと思しき方がご友人に解説していたり、周り中関係者か、ってなもので、場違いな私は小さくなるしかなかったのですが、貴重な体験に感謝しきりです。
「建国」はオルセー美術館蔵でこの機会を逃すともうお目にかかれないかも。
2013年2月9日~3月27日には静岡県立美術館に巡回するそうです。
うさぎメモ(うさぎフリークが見つけたとっておき情報)
今回は2点
①凸版印刷合資会社明治36年カレンダー装画下絵:
舞楽の装束をまとったうさぎが超ラブリー
②青木藤作が清雄に贈った棚:もちつきうさぎの意匠を施した飾り棚
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