ドビュッシーの「月の光」 [エンタメ]
12月はあまりに怒涛のコンサートの日々で(最後には全国放送にて演奏なんてのもあったりして)記事を全然書いていませんでした。ネタがなかったわけではないので残念です。
さて年が明け、あっという間に1月が過ぎ去ってしまいました。
先日久しぶりに映画の試写会に行く機会があったので感想を書きます。
「さよならドビュッシー」、ミステリーのカテゴリーとされていますが、青春音楽根性ドラマでしょうか。
ストーリーはひねりがなく、何だか変なキャラクター付の登場人物も出てきてウザかったりするのですが、全体的には楽しめ(この表現は稚拙だな)ました。学生に思わず薦めてしまったほどです。
映画ですからリアリティという点からすれば笑っちゃう(または許せない)描写も多々あり、見ながら自分に落ち着け落ち着けと声をかけてなだめたりしていましたが、全体を流れる空気感や音楽に対する姿勢が心地よく感じられて、まぁ若い人が見るにはイイ映画なんじゃないかなと思えてきました。
長いこと人間をやっていると知らず知らずに経験が増えていて、映画の登場人物にも感情を重ねることができるのですね。私は音楽家ですからそれを目指す立場(今でも日々努力ですが)、音楽教師の立場、海外で仕事をしようとする人の立場、残される家族の立場など、結構さくっとハマってしまいました。気持ちを投影することができるとあばたもえくぼというか、細かい不具合には目をつぶれるもので、映画製作者の未熟な部分も許せてしまうのですから大人になったもんです。
クラシック音楽好きの方にはそれなりに気に入ってもらえる映画なのではないでしょうか。逆に苦手の方にはあまりおすすめできないかも。というのは試写会会場は狭かったのですが、途中イビキが聞こえました。同行者の人選には気を使ってくださいね。メーワクですから!
1曲1曲の扱いが良く言えば丁寧、悪く言えば長いです。私は翌日のコンサートで演奏する曲がピアノシーンの第一曲目に出てきたのでそれでもう腰を抜かしそうにびっくりしましたが、その曲はクレジットではスルーされていました。
さてドビュッシー。ピアノ教師は曲のイメージを伝えるために絵を持ってきます。(よく美術鑑賞をするのを自慢するなら、絵の上下を間違えたりするなっ)昨年ブリヂストン美術館で「ドビュッシー 、音楽と美術 ー印象派と象徴派のあいだで」という企画展がありましたので、アート好きの方にはその関連性は既知ですね。会場では曲も流されていました。
「アートと音楽」といえば、東京都現代美術館で開催中の同タイトルの企画展が今週末まで。
急いで行かなくては!!
それではまた。
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